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小籔千豊のユニバーサルマナー 車いすの女性との話

月曜日の夜にプロフェッショナルを観ていた。新喜劇座長として苦悩する小籔千豊。芸人コンビとして頭角を現し始めていたが相方の申し出でコンビ解散、安定を求め新喜劇に入団するも甘い世界ではなくかなりの辛酸をなめたようだった。起死回生のボケで再浮上、チャンスを掴みとり座長に登りつめる。しかし個人的な浮き沈みのストレスよりも、集団を任された責任の重圧が伸し掛かる現在の方がより大変そうだった。それでも若手の頃の地獄は望んでいたものではもちろんなかったため、むしろ劇団の盛り上げや笑いの探求のために悩めていることは大変ながらも充実感が見て取れた。それにしても普段全国ネットのコメンテーターとして出演していたり、関西ローカルでも数多くの番組に出ていて多忙の極みの状態でさらに新喜劇の切り盛りをしていることは本当に信じられない。ましてやプロフェッショナルで見た新機軸へのこだわりを持って挑んでいるのでそのストレスは半端ないと思う。改めて小籔千豊の凄さを知った。ところだったのだが、今週更にまたその人間性に打ちのめされた。

 

ネットでも話題になっていたので知っている人も多いかと思うが、車いすの女性に小籔氏が手助けのために声を掛けたというだけの出来事。芸能人だから拡散したという単純な出来事ではなかった。より多くの人に知ってもらいたいのでお節介ながらここで解説しておきたいと思う。まずは出来事後の車いすの女性と小籔氏とのツイッターのやりとりを見てもらいたい。

岸田ひろ実 on Twitter: "品川駅にて、車いすからタクシーに移乗しようとしたら、遠くからわざわざ駆け寄ってくれた人が。「何かお手伝いしましょか?……ゆーても僕、何したらええかわからんので教えてください」という思いやりとユーモアに溢れる言葉に感動して顔を上げたら、なんと小籔千豊さん(@koyabukazutoyo)でした。"

Yahoo!ニュースに取り上げられて

小藪さん、こちらこそ本当にありがとうございました!今度お目にかかった時はユニバーサルマナー大使としてオファーさせていただきます🌱

ぼく結果なんもせずでしたから、、、 ありがとうございましたー

ついついサポートをしてください!と甘えてしまいそうな小籔さんのお声がけが何よりも嬉しくて、ずっとずっと、感動が収まりません! ありがとうございました🎀

明るい笑顔に元気もらいました、こちらがm(_ _)m

 

恐るべし小籔千豊

まず当事者である車いすの女性岸田ひろ実氏も解説されているが、困ってそうな人を目の当たりにしたとき「大丈夫ですか?」と声を掛ける人が多い。これだとつい遠慮して「大丈夫です。」という流れになりやすい。本当は助けてほしかったとしてもなかなか具体的にこうしてほしいとは言いづらい。しかし小籔氏の場合は分からないから教えてほしいといきなり伝えることで相手の遠慮ラインを下げたのである。これはなるほどなと思った。強引に「何でも言って」と迫る手もあるがそれだと押づけがましくて後味が悪くなる。大丈夫ですか?でもなく手伝いましょうか?だけでもなく、何していいか分からないので教えてくださいは頼みやすい。こういった行動をユニバーサルマナーということを今回をきっかけに知ることが出来た。小籔氏にとっては自然な行動だったのだろうけれど。

 

またそれを感謝されての返しが凄い。「好感度ご馳走さまです」「明るい笑顔に元気もらいました、こちらがm(_ _)m」この助けられてしまった申し訳なさを軽減させてくれる絶妙なフレーズ、言い回し、絵文字に感動させられた。たぶん本人はこの返しについては照れ隠し的な部分とウケ狙い的な部分もありそこまで練った返答ではないだろうけれど逆にすぐそう返せるところが凄い。日常がお笑い漬けの人間の成せる業。簡単に見えて難易度はとても高い。お笑いを対人関係の円滑化に利用している素晴らしい事例。しつこいけれどさらに言いたいもう一段回唸らされたのは、これをツイッターという公のやりとりで見せていること。伝える手段がないと言えばそれまでだけど、芸人としてここまで丁寧に返しているのは、もちろん本当に好感度を上げる為ではなくてあくまで相手への万が一の批判を回避させる為であるということ。感謝も一方通行で言いっぱなしだと、目立ちたくない芸能人を引っ張り上げている、もしくは売名行為にも見られかねない。少々サブめでもきっちり感謝に対するお礼をユーモア混ぜて返すことで、エピソードが公になった顛末をきれいに納めているのである。

 

そして何より今の忙しさに心を乱すことなく、目の前の人に最善の手助けを行える気持ちを持ち続けていることが最も称賛に値することではないだろうか。自分が辛い時でも目の前の無関係な出来事に心を配れる人でありたいと思う。 

 

今回の小籔千豊のすべらないユニバーサルマナーは全人類に拡散したい。